Rack Room Shoes、コンバージョン率が25%向上

小売業界では近年、販売時点から倉庫管理、物流に至るサプライチェーン全体のデジタル化が進み、変革のペースが加速している。Rack Room Shoesは約1世紀にわたり実店舗網を基盤に事業を展開してきたが、先に電子商取引に進出した他靴小売業者との競争激化に直面。競争力を維持するには事業変革とデジタルファーストへの転換が必要と認識した。

デジタル化推進の第一歩として、同社は「Off Broadway Shoe Warehous」と「Rack Room Shoes」の靴ブランド向けにオンラインストアフロントを開発。当初はオンプレミス環境のSAP Hybrisで運用を開始した。顧客体験をさらに向上させるため、同社はこれをSAPをGoogle Cloud Platform上で稼働させるハイブリッドクラウド環境へ移行した。これにより、追加プラットフォームやサービスとの統合を通じて新機能の導入やサイト利便性の向上が容易になった。しかし、売上が伸びる一方で複雑性も増し、フルスタックのオブザーバビリティを維持することが困難になり、シームレスな顧客体験の提供が阻害される結果となった。

Rack Room Shoesは、コンバージョン率とオンライン収益を最大化するためには、顧客に改善されたEコマース体験を提供する必要があると認識しました。そのため、ハイブリッドクラウド環境の複雑性に対処する新たなアプローチが必要でした。市場を評価した結果、Rack Room ShoesはDynatraceを選択しました。同社が提供するフルスタックのオブザーバビリティとAI支援が、顧客体験の最適化、運用効率の向上、そしてビジネス成果の最大化において大きな強みとなると判断したためです。

• ビジネス成果の向上 – Dynatraceを導入したことで、Rack Room Shoesのチームは、自社のウェブサイトからネイティブモバイルアプリに至るまで、顧客が同社のeコマースプラットフォームとどのようにやり取りしているかを正確に把握できるようになりました。Dynatraceは、クリック、タップ、スワイプといった操作一つひとつの影響に至るまで、あらゆるユーザージャーニーを自動的に分析します。映画のようにユーザーセッションを再生する Dynatrace Session Replay の独自の機能により、チームはユーザーセッションの最適化方法を理解できるようになり、コンバージョンを 25% 向上させることに貢献しています。
• チーム間のコラボレーション – デジタルエクスペリエンスとビジネス分析をフルスタックのオブザーバビリティメトリクスに結びつけることで、IT、DevOps、デジタルエクスペリエンスの各チーム間のコラボレーションが強化されました。これにより、効率が大幅に向上し、これらのチームは顧客イノベーションプロジェクトに注力する時間を約 30% 増やし、ビジネスへの提供を迅速化することができました。
• AI アシスタンスによる生産性の向上 – Davis® は、Rack Room Shoes に、パフォーマンスの問題に関するリアルタイムで、非常に正確かつ実用的なインサイトを提供しています。アラートには、発生した異常の正確な根本原因が含まれており、誤検知を減らし、Rack Room Shoes がシームレスな顧客体験を提供するのに役立っています。その結果、IT チームは最も必要な分野に注力し、ビジネスの他の分野におけるイノベーションを加速することができます。

「今日の小売業界では、ウェブサイト訪問者をロイヤルカスタマーに変えることが不可欠です。Dynatrace により、コンバージョン率を高める優れた顧客体験を構築するために必要なことを迅速かつ正確に把握することができます」と、McNall氏は締めくくりました。