※この資料は、米国マサチューセッツ州で2026年8月13日に発表されたプレスリリースの抄訳です。
AI駆動のオブザーバビリティ(可観測性)プラットフォームを提供するDynatrace(NYSE: DT、日本支社:東京都千代田区、日本支社代表執行役社長:徳永 信二)は、現金および株式による9億1,500万ドル規模の取引で、Arizeを買収する最終契約を締結しました。DynatraceとArizeは今後、開発から本番環境まで、AIアプリケーションを大規模に評価、運用し、継続的に改善できる環境を顧客に提供します。
AIオブザーバビリティは、リリース前の検証や評価から、本番環境におけるLLM、AIエージェント、オーケストレーション・レイヤーの挙動のトレースまで、AIアプリケーションのライフサイクル全体をカバーします。また、それらの挙動を、アプリケーション・パフォーマンス、GPU使用率、インフラストラクチャの健全性、ビジネスプロセスと関連付けます。AIオブザーバビリティは、AIエンジニア、開発者、SRE、プラットフォームチームがAIの挙動をデバッグおよび最適化し、AIを活用したサービスの正確性、信頼性、コスト効率を維持するために必要なインサイトを提供します。さらに、オブザーバビリティ市場の中でも最も急速に成長している分野の一つであり、2030年までに100億ドルを超える市場規模になると予測されており、Dynatraceの成長戦略の中核を担っています。
DynatraceのCEOであるRick McConnellは、次のように述べています。
「AIは現在、驚異的なスピードで本番環境への導入が進んでおり、それに伴うAIオブザーバビリティ市場の機会は非常に大きなものとなっています。Dynatraceは重要な転換点においてお客様のニーズを先回りして察知してきましたが、今回の動きは当社の歴史の中でも最も重要なものの一つです。Arizeの買収により、AIオブザーバビリティにおける当社のリーダーシップをさらに強化し、ロードマップを加速させ、長期的な成長性を高めます。同時に、開発者コミュニティへのリーチを拡大するとともに、AIを第一に考える素晴らしいチームをDynatraceに迎え入れることになります」
現在、AIソフトウェアの提供は分断されています。AIエンジニアリングチームは、ある一連のツールを使用してモデルやエージェントの挙動を評価する一方で、そのアプリケーションや基盤となるインフラストラクチャを運用するチームは別のツールを使用しています。AIアプリケーションの評価方法と、本番環境での動作状況を結び付ける共通の仕組みが存在しないことも少なくありません。そのため、出力品質が低下した場合や顧客からのトランザクションが失敗した場合、その原因はプロンプトからインフラストラクチャまでのあらゆる場所に存在する可能性があるにもかかわらず、開発者へのフィードバックはほとんど行われません。DynatraceによるArizeの買収は、この分断を解消し、開発から本番環境までエンドツーエンドのオブザーバビリティを提供します。
Arizeは、AIおよびエージェント専用に設計されたAIオブザーバビリティ分野のリーダー企業であり、Fortune 500企業やAIネイティブ企業の双方から信頼されています。Arizeは、開発者から高い支持を得ているブランドと活発なオープンソース・コミュニティに加え、ハルシネーションの検知、出力品質の測定、AIの挙動の継続的な検証に必要となるエンタープライズグレードのフレームワークを提供しています。主要なすべてのAIフレームワークやモデルプロバイダーに対応し、OSSネイティブでありながら、特定のテクノロジースタックに依存しないプラットフォームです。これにより、AIライフサイクル全体にわたり、開発者にとって明確な選択肢となっています。
ArizeのCEOであるJason Lopateckiは、次のように述べています。
「私たちがArizeを創業したのは、AIチームには、エージェントが単に動作しているだけではなく、実際に正しく機能しているかを把握する手段が必要だったからです。Dynatraceに加わることで、このミッションをさらに大きく前進させることができます。両社が力を合わせることで、AIの評価とソフトウェア・オブザーバビリティをエンドツーエンドのシステムに統合し、チームがより野心的なAIアプリケーションをより迅速に構築できるようになります。これは、高度に補完し合うソリューションとGo-to-Marketモデルを持つ2社が一つになるからこそ実現できるイノベーションであり、AIオブザーバビリティが業界全体にもたらす価値について、新たな業界標準を打ち立てるものです」
本買収案の完了後、Dynatraceの顧客は以下のメリットを得られるようになります。
- 検証およびデプロイ準備から、ランタイムでの評価およびオブザーバビリティに至るまで、AIライフサイクル全体を継続的にカバーし、継続的な改善を支援する自動化されたフィードバックループを提供します。
- モデルおよびエージェントの評価を、アプリケーション・パフォーマンス、インフラストラクチャの健全性、ビジネス成果と結び付けることで、AIの挙動とビジネスへの影響を理解するための統合されたコンテキストを提供します。
- エクサバイト規模の分析およびAIレイクハウス機能を活用した、AIワークロード向けのエンタープライズ・データ基盤を提供します。
開発者に対しては、オープンソースAIコミュニティにおけるArizeの厚い信頼を背景に、実験からエンタープライズグレードのデプロイへの直接的なパスを提供します。AIツールの選定において開発者の主導権が高まる中、その信頼は、Dynatraceがすでにエンタープライズ顧客へ提供しているオブザーバビリティ機能や信頼性機能へのスムーズな移行を可能にします。
取引の詳細
本取引は、規制当局による審査およびその他の通常のクロージング条件を前提として、今四半期後半またはDynatraceの第3四半期初めに完了する見込みです。契約条件に基づき、Dynatraceは通常の調整を条件として、Arizeを9億1,500万ドルで買収します。このうち約8億1,500万ドルを現金で支払い、これに加えてDynatraceに加わるArize従業員向けの代替株式報酬が含まれます。Dynatraceは、手元資金および/または既存の信用枠を通じて本取引の資金を調達する予定です。
Arizeの共同創業者であるJason LopateckiとAparna Dhinakaranは、クロージング時にいずれもDynatraceに加わります。Jasonは引き続きArizeチームを率い、Rick McConnellに直接レポートします。
財務面への予想される影響
Dynatraceは、本取引により、2027年度のARR成長率が約200ベーシスポイント押し上げられる一方、Non-GAAP営業利益率には175ベーシスポイントの希薄化影響が生じると予想しています。また、2027年度の水準を起点として、2028年度以降、営業利益率が段階的に拡大していくと見込んでいます。本取引が、2027年度第2四半期の業績見通しまたは現在進行中の自社株買いプログラムに重大な影響を与えることはない見込みです。
アドバイザー
Dynatraceの財務アドバイザーはJ.P. Morgan Securities LLCが、法務顧問はGoodwin Procter LLPが務めています。Arizeの独占的財務アドバイザーはQatalyst Partnersが、法務顧問はDLA Piper LLPが務めています。
投資家向けカンファレンスコールの詳細
Dynatraceは、本買収案の戦略的意義について説明するため、2026年8月13日午前8時30分(米国東部時間)に投資家およびアナリスト向けのカンファレンスコールを開催します。米国およびカナダから参加する場合は(866)405-1247、その他の国・地域から参加する場合は(201)689-8045に電話し、カンファレンスID「13762249」を入力してください。また、同社ウェブサイト(ir.dynatrace.com)でもライブ・ウェブキャストを視聴できます。
カンファレンスコールの音声リプレイは、2026年8月27日午後11時59分(米国東部時間)まで利用できます。米国またはカナダからは(877)660-6853、その他の国・地域からは(201)612-7415に電話し、カンファレンスID「13762249」を入力してください。また、ir.dynatrace.comではアーカイブ版のウェブキャストも公開されます。
Arizeについて
Arizeは、統合型のAIオブザーバビリティおよびLLM評価プラットフォームであり、チームがより優れたAIを開発し、維持できるよう支援します。Arizeの自動モニタリングおよびオブザーバビリティ・プラットフォームにより、チームは問題が発生した際に迅速に検知し、その原因を特定するとともに、従来型の機械学習と生成AIの双方のユースケースにおいて、全体的なパフォーマンスを向上させることができます。Arizeは米国カリフォルニア州サンフランシスコに本社を置いています。
将来の見通しに関する記述についての注意事項
本プレスリリースには、1995年米国私的証券訴訟改革法(Private Securities Litigation Reform Act of 1995)が定める「将来の見通しに関する記述」に該当する内容が含まれています。具体的には、本買収案によって期待される効果、本買収案の完了後にDynatraceおよびArizeを利用する組織に提供可能になると見込まれる機能、AIオブザーバビリティ市場セグメントの今後の成長および2030年時点で予想される市場規模、本買収案の完了予定時期、本買収案に関するDynatraceの資金調達計画、ならびに本買収案による財務面への予想される影響についての記述が含まれます。これらの将来の見通しに関する記述は、過去の事実ではないすべての記述、および「であろう」、「予想する」、「期待する」、「意図する」、「計画する」、「信じる」、「求める」、「見積もる」といった言葉や同様の意味を持つ言葉によって示される記述を指します。これらの記述は、当社が現在入手可能な情報と仮定に基づいた、当社の計画、意図、期待、戦略、および見通しに関する現在の見解を反映したものです。当社は、これらの将来の見通しに関する記述に示される当社の計画、意図、期待、戦略、および見通しが合理的であると信じていますが、それらが達成されることを保証するものではありません。実際の結果は、将来の見通しに関する記述と大きく異なる可能性があります。これは、当社のコントロールが及ばないさまざまなリスクや要因によるものです。具体的には、Arize社の買収を無事に完了させ、新たに取得する事業および製品ポートフォリオを統合していく当社の能力、また、当社の直近の年次報告書(Form 10-K)、それ以降の四半期報告書(Form 10-Q)、その他米国証券取引委員会(SEC)への提出書類に記載されている「リスク要因」などが含まれます。当社は、新しい情報、将来の出来事、その他いかなる理由によっても、本ドキュメントに含まれる将来の見通しに関する記述を更新する義務を負いません。
Non-GAAP財務指標
当社は、GAAPに準拠して作成された財務指標を開示することに加え、本プレスリリースにおいて、Regulation Gで定義されるNon-GAAP財務指標であるNon-GAAP営業利益率を記載しています。当社は、このNon-GAAP財務指標を、財務上および業務上の意思決定、ならびに期間ごとの比較および流動性を評価する手段として使用しています。
当社は、このNon-GAAP財務指標が当社の経営成績に関する有用な情報を提供し、過去の財務パフォーマンスに対する全体的な理解を深めるとともに、当社経営陣が財務上および業務上の意思決定に使用する指標について、より高い透明性をもたらすと考えています。
Non-GAAP財務指標の提示は、GAAPに準拠して作成・提示された財務情報から切り離して考慮されること、またはその代替もしくはそれより優れた指標として考慮されることを意図したものではありません。当社のNon-GAAP財務指標は、他社が同様の名称で提示している指標と直接比較可能な情報を提供しない場合があります。
Non-GAAP財務指標およびAnnual Recurring Revenue(年間経常収益)の定義については、2026年8月5日付の当社プレスリリースに記載されています。Non-GAAP営業利益率の見通しについて、最も直接的に比較可能なGAAP指標との調整表を将来予想ベースで提示することは、合理的な努力では困難であるため行っていません。これは、このNon-GAAP指標から除外される費用について、変動性および複雑性が高く、予見可能性が低いためです。
特に、株式報酬費用、雇用主負担税、および株式報酬に特有の税控除に関する金額および影響は、将来の採用、人材の離職および定着の必要性に直接左右されるほか、当社株価の予測不能な変動の影響も受けます。当社は、上記の費用の変動が、将来のGAAPベースの財務業績に重大かつ予測困難な影響を及ぼす可能性があると見込んでいます。